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映画大好きポンポさん 感想文

めちゃくちゃ良い映画を観ました。

 

映画大好きポンポさん

 

原作:杉谷庄吾人間プラモ】(プロダクション・グッドブック)
『映画大好きポンポさん』(MFC ジーピクシブシリーズ/KADOKAWA刊)

監督・脚本:平尾隆之

キャラクターデザイン:足立慎吾

出演:清水尋也小原好美 他

 

 

映画観に行ったときにときどきポスターとか予告を観てて気になってて、「最近映画観てない!!!! 映画観たい!!!!」と映画欲が爆発したときに「あ! あれやってるじゃん!!」と思い出して観に行きました。

 

もうねー、めっちゃくちゃ良かった!!!!!

 

画面がぜんぶポップでカラフルでカワイくて、わくわくするような歌入りの音楽が盛り沢山で、場面転換の演出やちょっとしたキャラの仕草に遊びゴコロがあって!!!

 

楽しい! カワイイ!! ハッピー!!! な気持ちになっちゃう情報が沢山目と耳から入ってきて!!!!

 

そんでそんな、楽しい! カワイイ!! ハッピー!!! でふわふわになった脳みそに、創作人の苦悩とか孤独感とかが、ときどきぐさっと刺さる。

 

その塩梅が絶妙で、楽しくてカワイくてハッピーなのに胸が苦しくなって、観終わったあと色んな感情で脳みそと指先がびりびりする、そんな映画体験でした。

 

以下ちょっと具体的に良かったところを書き記しておきます。

 

とにかく今の感動が薄れる前に残しておきたくてキーボード叩いてるから、何か間違ってたり的外れな解釈をしてるかもしれませんすみません!

まだ一回しか観ていないので……。(2回目キメる気満々の発言)(まあこのご時世なので観に行けるかわかりませんが……)

 

とりあえず最初の方はネタバレを避けて書くし、ネタバレっぽい内容を含むときは注意書き入れますけど、あんまり内容を知らずに観たい!! って人はここから先は読まずに今すぐ上映劇場や上映時間を検索することをおすすめします。

最寄りの劇場では上映回数もうがくっと減ってて、ぼんやりしてると上映終わるんじゃないか……? と案じているんです……。

 

まずひとつめはポンポさんがめちゃくちゃカワイイ!!

 

 

この公式サイトトップのキービジュアルにいるオレンジのツインテールガールがポンポさんなんです。カワイイでしょ? カワイイんです。とにかくこの子がもう最初から最後までカワイイ

このビジュアルにぐっときた人はそれだけでこの映画を観る価値がある。

なぜこんなキュートなガールがあらゆる映画人から一目置かれる敏腕プロデューサーなのか? 若くてカワイイから周りの人から舐められたりしないのか??

そんなことはどうでもいいんだよ!!!

ポンポさんがカワイイ。これがすごく重要。

 

あと、何度も言ってる「ポンポさんが来たぞー!」ってヒロアカのオマージュ??? いや違うかもしれんけど……。毎回毎回言うから可愛くて嬉しくてクセになっちゃう! 好きです。

 

 

以下ネタバレ注意!!

 

 

この映画のタイトル「映画大好きポンポさん」だから思いっきりミスリードされちゃうけど、ポンポさんはたぶん映画が気が狂うほど好き!!! ってわけじゃないんだよね……。それはジーンくん(目の下にクマがある男の子)の方……。

でもその少し引いた目線があるからこそ、あのプロデュース力なんだろうなあと思います。

 

子供の頃のエピソードとかはナタリーちゃんと対照的に描かれていて、この鏡映しみたいな構図、何度も見て考察したくなるな……と思いました!

 

あとちょっと話が逸れるけど、ジーンくんもヒロアカの出久くんみたいで可愛かった〜!!!!

むしろこれもオマージュか????

ちょっとポンポ・ジーン師弟と、マイト・出久師弟の共通点を探すべくアマゾンの奥地に旅立ちたくなりました……。

 

 

そんでよかったこと二つ目は悪い人がいない! それ故にめちゃくちゃテンポがいい!!

作中に何度かあるんですよ。「あー、ここでこの人と一悶着あるやつね」って思うタイミング。

でもね、そのフラグが見事にへし折られていく。敏腕プロデューサーのポンポさんも、大御所の役者さんも、みんなみんなめちゃくちゃ優しい

それなのに創作人は、自分ひとりで思い詰めて悩んで苦しんでいく

個人の所感ですが、その「創作の苦しさ」こそがこの映画のストーリーの山場なので、対人トラブルとかは全部ノイズなんですよね。

だから「いやこんなうまくいかんやろ!」「この人こんなに優しいんかーい!笑」みたいなご都合主義になったとしても対人トラブルの描写とかは全部削ぎ落とされて、そんでめちゃくちゃテンポの良い映画になってるんだろうなあ。

 

 

これは映画の感想というより自分語りですが、わたしはこの作品で描かれている「創作の為に他のことを犠牲にする」ってやつができない人間で。

いやそうやって「わたしにはできない」って線引きしたらダメだな〜〜とも思うんだけどさ。

それでもやっぱり時間がなかったら妥協しちゃうし、フィジカルもメンタルも集中力もよわよわで睡眠や食事を削って何かに打ち込むことできないし。

決められた締め切り守れない奴は駄目(わたしは自分のこと駄目な奴だと思ってしまうとめちゃくちゃ落ち込むから必死に締切を守る)だし、体調管理も大人として当たり前なんだけどさ、だけどさ、ジーンくんみたいな、「馬鹿じゃないの??」って思っちゃうくらい創作に打ち込める人って、いいなぁと思ってしまうんですよ。

友達が少なくて、フィクションの世界に居場所や救いを求めてるところは一緒なのにな。最初少しジーンくんに共感したからこそ、彼の目覚ましい活躍には少し寂しさも覚えました。

 

 

そんで最後に言い残したこの映画のよいところがもう一つ。それは上映時間が90分なこと!

たった90分とは思えない濃密な映画体験でありながら、ずっと楽しくて集中していられるから一瞬で終わったようにも感じる

時間感覚がぐにゃぐにゃになりました……!

 

 

 

そしてそして、良い映画体験をしたあとはふらっと売店に行ってパンフやグッズを買うまでがひとセット……!

チケットホルダーは超可愛くてマスクケースにもなるし、ちょうどプロット用のノートがぼろぼろになってたのでシナリオノートも買いました!

 

パンフと特典冊子読んで、2回目の鑑賞に備えたいと思います……!

原作も挿入歌もチェックしよ!! 忙しいぞー!!!

 

 

おわり。