おやつカルパス

さくぶんれんしゅう帳

#DOC欅坂 【10/10追記】

欅坂46ドキュメンタリー映画「僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46」を観ました。

 

 


スペシャルハッピー! な映画体験ではなかったけど、観に行ってよかったな、と思う。

 

 

わたしは、彼女たちが紅白に初出場したときくらいから、だから、3年半くらい前から、ずっと欅坂が好きです。

でも好きになった直後くらいからずっと、アクシデント続きのグループだった。

 

まあアクシデントの中心は主に平手なんですけど……。声が出なくなったとか、ライブに出なかったとか、出たけど元気がなかったとか、紅白で倒れたとか、武道館ドタキャンしたとか、とかとかとか。

まあ発煙筒事件は100%やったやつが悪いから平手も他のメンバーもスタッフも被害者なんですけど、それ以外のライブに出れないとか倒れたとかそういうのでね、平手はどんな様子なんだろう、何を感じてるんだろうって凄く不安だった。


この映画を観に行ってよかった理由のひとつに、その「てちがどんな様子だったか」が少し映っていたってのがあります。インタビューとかは、現メンバーだけだったから、てちが話してたのは本当にデビューした頃の映像しかなくて、「何を感じているのか」は分からなかったけれど。


でね、わたしはその平手の様子や平手の周りの人たちが、平手が置かれた環境が、凄く怖かった。

 

特にドーム公演の「不協和音」からの「角を曲がる」の流れ。

不協和音の前に「出たくない、出たくない」って言ってた平手がめちゃくちゃ迫力のある「僕は嫌だ」を決めた時点で観ててしんどかった。
「でもこの後ソロ曲歌ったんだよね……?」ってめちゃくちゃ心配になった。

そしたら不協和音のあと、ふらふらで立っていられないような状態の平手を大人が数人がかりで着替えさせて、髪と化粧を整えて、また大人が数人がかりで運んでセンターステージに立たせてる………。

 

18歳の女の子だよ? 大の大人が、立ってられないくらいふらふらな18歳の女の子を数人がかりで着替えさせてステージに立たせるんだよ?
アイドルの現場、それが当たり前なの? 普通なの? 頑張ってカッコいいステージを作り上げてるって美談になるの?

 

角を曲がるのイントロが流れて、観客がわー!!って沸いてる様子、凄くシュールで滑稽に見えたんだよな。

 

いやわかるよ。わたしも裏舞台を知らずにあの場にいたら盛り上がったと思う。久しぶりのてちセンターの不協和音で盛り上がってるところに、更に映画(平手主演映画「響」)でしか聴けなかったソロ曲持ってこられるんだもん……。しかもステージに立った平手は、ちゃんと美しくて格好いい。さっきまで立つのもやっとでふらふらだった人とは思えないくらい。

 

でもさ、裏であんな風に着替えさせられて運ばれてるの見てしまったら、あんなに盛り上がれないよ……。怖いよ………。

 

他にも「嫌だ、出たくない、出れない」と言いながら平手がステージに立つ場面が何度かあって、正直、「こんなに周りを振り回して嫌々って言うなら辞めればいいのに」って思った。周りの大人も辞めさせればいいのに……。なんでもっと早く辞めなかったの? 平手センターの方が格好よくて売れるから? 辞めればよかったのに……。

 

新曲のフォーメーションが発表されるたび、「また平手かあ」って思っちゃってた。でも、MVとかパフォーマンス見たらカッコ良くて。平手がすきだなって思って。ずっとその行ったり来たりだった。

 

でもこの映画を観てしまってからは、あの曲もこの曲も、最初から平手じゃない子がやればよかったんじゃない? って思っちゃう。あんな風に「嫌だ嫌だ」って言ってる女の子を、なんで真ん中に立たせ続けたの?


まるで「神様」を作ろうとしてるように見えた。

サイマジョのモーセの振り、「民衆を導く自由の女神」のイメージなんだっけ。あれ、ジャンヌ・ダルクがモデルじゃなかったっけ。母国を勝利に導いたけど、最後には魔女として恐れられて火炙りにされてしまった女の子。子供の頃読んだ伝記漫画で、市民が「俺たちは魔女でもなんでもないただの女の子を火炙りにしてしまった」って言う場面があったことを思い出した。

勝手に祀り上げて独りにさせてそれでも真ん中に立たせて「かっこいい」って言っていた人たちはみんな、ファンもスタッフもメンバーも、ただの女の子をあそこまで追い込んでしまった罪を背負わなきゃいけない気がするんだよな。


(※ 記事公開前に調べたら「民衆を導く〜」のモデルがジャンヌ・ダルクってのは間違いでした……。でも映画を観ながらこんなことを考えたので、このまま投稿します)

 


たぶん映画全体としては、卓越した表現力を持つ絶対的センターがいて、でも彼女は調子が悪かったり、何を考えているか分からなかったり、ライブに出れないってことがだんだん増えてきて、「平手がいなきゃダメなのか」っていう壁に立ち向かう今のメンバーたちの物語 っていうストーリーだったんだと思う。

 

でもわたしは今の欅坂を、「平手友梨奈のイメージを払拭するためにひたむきに頑張る子たち」とか「平手がいなくても立てるようになった子たち」っていう風にはどうしても見れなくて。
そんな美談じゃないと思ってしまうんだよな。この映画を観てその感覚がより強くなった。


楽しくてハッピー!! ではないけれど、平手のパフォーマンスに惚れ込んで欅坂を応援してきた一人として、観ておくべき映像だったな、と思いました。

 

 

映画を観たあとね、彼女たちが何を考えているのか知りたくて、確か今出てる雑誌にインタビュー載ってるはず! って本屋に向かったんだけど、菅井キャプテンや今の欅のインタビューが載ってる雑誌(B.L.T.)はまだ数冊あったけど、てちのインタビューが載ってるロッキンジャパンは売り切れだった。

みんな考えること同じかよー!! 他の本屋まで行ってなんとか一冊だけ売ってたので買えました。映画だけ観た感想を綴っておきたくてまだ読んでないけど……。現欅メンバーのインタビューも併せて読んで、何か綴りたい想いがあったらまた書くかもしれません。

 

 

同じ日にせっかく映画館来たんやから観たいやつ他にも観てやる! と思ってPerfumeのライブ映画「Reframe theater experience with you」を観ました。

 

 

MCが全然入らなくて、楽曲のパフォーマンスよりもミックス音源に合わせてダンスしてる時間の方が長い不思議なライブ。
最後の最後だけMCがあって、そこであ〜ちゃんが「ライブとっても楽しかった!」って沢山沢山言っていて、ライブってこういうハッピーな場であってほしいなって、そう思いました。


おわり。

 

10/10 追記

ロキノンとBLTのインタビューを今更読みました……。

 

ロキノンで、平手が、「映画を観てスタッフさんを叩くのはやめてほしい」「それは私が傷つく」と語っていてこんな書き方をしたことを少し反省した。

 

今までは思うようにいかないことが多かったんじゃないかと思うけど、これからは、平手は周りの人たちを信頼してるんだなって思えるような作品が観たいなぁと思います。

 

BLTのインタビューで、ゆっかーやあかねんやゆいぽんが語ってた「みんなが幸せになってほしい」っていう言葉があって。その「みんな」の中には、きっと平手も入っていると思うので。

 

明後日はラストライブだ〜〜〜。